誰かの笑顔のためにはたらく

ここ数年の毀誉褒貶を経て痛感するのは、仕事のパフォーマンスって「誰かに喜んでもらうために」仕事するとき一番あがるということ。その「誰か」って顧客でも社内の人でも構わなくて、とにかくその人に喜んでもらうために必死に考えて工夫して、怒られたり突っ込まれたりしてもあきらめずに頑張り、最終的に形のあるものができてその人から「ありがとう」と言われた時、結果的に仕事の質はとても高い。

よく仕事がつまらない、とかいう話を聞くけれど、僕がそう思うときって大抵独りよがりになってたりして、仕事が誰のためにあるかを見失っているときだ。上に書いたみたいに誰かに喜んで欲しいと思って仕事するとき、いつもその人ならどう考えるだろうか、どうしたら嬉しいだろうか、と考えててワクワクするし時間もあっという間にすぎる。

こう書くとなんだか青臭いけれど、人間は社会性を意識する時パフォーマンスが最大化する、ってのは掘りがいのあるテーマだと思う。個ってそれ自体では規定できなくて、他者との関係性の中で形作られ定義される、っていう構造主義の考え方もそうだし、今ならソーシャルメディアの興隆とつなげてもいい。あと、Steve Jobsがインタビューで「コンシューマービジネスは反応がダイレクトなんだ、例えば田舎に住むおじさんからiPad最高だよってメールが来る、そういうところを愛してるんだ」って語っていたのをよく覚えている。

「お客様志向」ってのは古臭い言葉に聞こえるけれど、その本当に意味するところはとても射程が広いし、それは実務を通じてしか学べないのだなあと痛感しているところ。