きょうのできごと
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映画を見ながら考えていたのは、保坂和志のこんな言葉。
聴覚や触覚も微妙で言葉にできないことが多いけれど、視覚というのは言葉に対して圧倒的に独立性が強いために、見えるものを言葉に置き換えるときにはそのつどそのつど初めてのものを書くように苦労せざるをえない。小説を書くという行為は、熟知していることをくり返すことでなく、未知の道を切り開いていくことで、風景を書く(または広く「視覚を書く」)という行為は、そのまま小説を書く行為の本質が圧縮されたものだと言えると思う。
「書きあぐねている人のための小説入門」保坂和志 P128
柴崎作品は、ここに書かれている意味で非常に強い力をもって風景を描写しているし、それは逆に言葉→映像という変換を想像以上に困難にしているのだと思う。もちろんいい意味で。
PS けいと役の伊藤歩ってJACCSカードのCMに出てた子だったんだね。あれはいいCMだった。旅立ちが泣かせます。
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