角田光代 真昼の花

真昼の花 (新潮文庫)

真昼の花 (新潮文庫)

考えてみると、あまり女性作家の作品を読んでいない。特別な理由は無いのだけれど、あえて挙げれば、女性作家が描く非常にプライベートな世界観に対して偏見を持っているのかもしれない。といっても、大して作品も読まずに女性作家でくくるのは、専業主夫を目標とし、フェミニズムを人生思想の基幹に置く(うそ)僕としては、とても許されることではない。


ということで、角田光代「真昼の花」を、ルミネ1のブックファーストで買った。ちょうど、女性作家の文庫を特集している棚があり、江国香織吉本ばななと並び、角田光代の作品も多く並べられていた。10冊近くあり驚く。かなり多作なのであるなあ。どれを選べばいいのか迷ったので、「バックパッカーの癒しえない孤独を描く」と書かれた背表紙に魅かれ、この作品にした。孤独な僕は孤独な本も好きなのであった。まだ、最初の数ページしか読んでいないけれど、想像していたより乾いた文章でありながら、最近の日本小説らしく読みやすく、これからに期待する次第。


最後に、実のところ何故角田光代を読みたくなったかの一番の理由は、僕の敬愛する個人サイトであるthink or die トラックバックしたかったからなのである。初トラックバックさせていただきます。といっても随分前のエントリーなので、気づいてもらえないかもだけど。