府中にて想ふ

今日は府中の大國魂神社に奥さんと初詣に行った、いや厳密にはむつで初詣は済ましており初、とは言えないので何と呼ぶかは判然としないのだが、ここでは仮に初詣と呼んでしまおう。ところで、武蔵小金井駅南口は現在最開発の真っ最中で、府中駅に向かう京王バスのバス停も駅からやや離れたところに移動している。ついでに言っておくと、府中行きのバスは、11時から15時の間に限り南口からでなく北口から出ている。誰が決めたかはわからないが、武蔵小金井から府中に向かう者達は、そのことに十分留意する必要があろう。さもないと我々夫婦のように、この重要なバス運行のルールを知らずに、府中のTOHOシネマに映画を見に行くだけなのにタクシーを使ってしまい、3000円弱散財してしまうことになる(しかもその時観た映画は「涙そうそう」なのだ。涙も出やしない)。

と、思いもかけずにバスの話を長々としてしまったが、ともかく我々夫婦は仲良く手を繋ぎ、ちょうど15時を過ぎたところで南口にある緑モス(ここは私の長いモス経験の中でも1,2を争うくらい居心地の良いモスである)からバス停に向かった。今回は前回のような致命的なミスも無く、きちんと府中駅行きのバスが私達を迎えてくれていた。わーいと子供のようにバスに駆け寄って、いざ乗り込むと私達以外誰も乗客がいない。いわば貸切である。その後も乗ってくる人はまばらで、なんだか観光でもしてるような気持ちになる。

ちなみに、府中は私達夫婦にとって思い出深い街だ。大学時代、私は府中で2年ほど個人指導の塾でバイトをしていた。奥さんは府中に住んでいた。ところで、この個人指導の塾は、講師が100%大学生で、決まったテキストもなくみんなが好き勝手に授業しているにもかかわらず、7000円/時間、くらいの授業料をとっており、そういうのを世間ではぼったくりという。この塾には直接指導は行わず生徒の管理などをしている社員が各教室に数名いるのだが、今でもあのいい加減な社員達はのうのうと働いているのだろうか。

また話が脱線してしまったが、とにかく無事府中駅のバス停に降りた私達は、伊勢丹が入っているフォーリスというビルの1Fにある和菓子屋で団子とどら焼きを食べてまずは一息ついた。府中は駅前が再開発されて、新しい商業ビルやマンションができたりしているせいか、私の学生時代に比べ随分多くの人が街中を歩いている。府中伊勢丹といえば、昔はいつも寒々しい雰囲気が漂っていて、1Fの化粧品売場の女性達もどこか所在無げだったのが印象に残っているのだが、その伊勢丹にも結構な数の人が入っている。(ところで伊勢丹新宿店の化粧品売場の女性販売員は、なぜあれほど気合が入っているのだろう。奥さんの横に立ってうろうろしているとこちらを値踏みするように目線を投げかけてくる。その視線の強さにやられ「ブサイクでごめんなさい」と誤りそうになる私のことを人は小心者と呼ぶのだろう)

さて、大國魂神社である。今日は成人式ということもあって、着物を着た女性もちらほらと見える。本堂まで真っ直ぐ向かい、さて賽銭でもくれてやるかと財布に手をやると、左手に若者の集団がいる。氣志團みたいな男達とエロかわいくない倖田來未みたいな女達が記念撮影をしている。成人式の壇上に上がって暴れる若者達を間近に見たような気がして、これは今年もいい年になりそうだと神に感謝した。

目的だった神社参りも済ませたので、神社から程近いところにある、大学時代足繁く通ったモスバーガーがまだあるのか確認しに行くことにした。上に書いたバイト先の塾がこのモスに近いところにあり、バイトが終わったあとバイト仲間と数え切れないくらいここには通った。大学時代の焦燥や挫折、そして歓喜は全てこのモスで過ごした時間に凝縮されているといっても過言ではない(というのは嘘で、そんなわけはない)。まあ簡単に言うと思い出の場所である。で、いざその場所に行ってみるとモスバーガーCoCo壱番に変わっていた。モスがCoCoイチに、とはなかなか気の利いたことをしてくれるものである。

と、いつもと違う調子で日記など書いてみたら面白いかなと思って書いてみたが、読み返すと面白くないので恥ずかしくなってきた。このまま誰からも反応が無いと一層泣けてくるので、特に大学時代のバイト仲間の人はコメントを寄せてください。特にM井君は必ず書くように。書かないと名古屋行かないよ(笑)