レベッカ・ブラウン 「体の贈り物」 柴田元幸訳

体の贈り物

体の贈り物

涙そうそうの悪口だけだとなんだか後味が悪いので。昔から気になっていたけど読む機会のなかったレベッカ・ブラウン。土曜日に小金井図書館に初めて行ったので、そのときに借りてきてみた。半分ほど読んだんですが、これは素晴らしい。選び抜かれた、というのが相応しい簡潔な言葉だからこそ描き出せる豊穣なリアリティ。「ナイン・インタビューズ」で本人が語っていたけれど、そこには確かに彼女固有の「声 voice」がある。僕の一番好きなタイプの「純文学」。シンプルでありながら詩的、というのはカーヴァーもそうだし、ほんとたまらなく好きだ。もっと書きたいことはあるので、全部読んだらまた触れたい。